corsalibera.sytes.net
Copyright 1996-2009, Inagaki,Shiro, All rights reserved.
All pages are written in Japanese.

 Tipo vol.6 インパネのバックライト直しました(その1) 2000年08月17日
(ご注意)
このページは過去の履歴として設置しており、原則として更新は行いません。
記載内容やURIなど、記事は作成時点のものであり、現状と異なっていたりリンクが切れているものがある可能性があります。


 毎日通勤で元気に活躍のTipoですが、最近メータの表示ががちょっとおかしい・・・ってなわけで修理してみました。ってこういう記事ははじめてですね。そういえば。


ご注意

 ここで紹介しているのはあくまでも私のクルマの場合であり、同じ車種で私が遭遇したのと同じ症状であっても、紹介した方法で必ずしも直るという保証はありません。

 ご自分でクルマの改造・修理を行う場合、あくまでも自己責任で行ってください。このサイトに載っているのと同じ方法で改造・修理をしたのにうまくいかない、とかクルマが壊れたといったことが生じても、いかなる保証もいたしませんのでご了承ください。差し出がましいようですが、いじるのがクルマの電気系統ですので、万が一不具合があった場合には故障はおろか交通事故になりかねませんので。


 ある日、会社に行こうってわけでいつものようにTipoのエンジンをかけたところ、

インパネが暗い!?

いや、点いていない。「ついに寿命か?このメータは」と思ってよくよく見ると、表示自体は出ている。このデジタルメータ、ELだか液晶だかのパネルに表示された数字などを電球のバックライトで照らして表示をするんですね。症状としては、バックライトになっている電球が点いていないと。クルマが走るにはとりあえず障害はなさそうだなと判断し、仕事に行ったわけです。で、帰りもまた点かないと。「修理どうしようかなぁ」と思いつつ走っているといきなり

「バックライト点灯」

何事もなかったのように復活しやがってこいつは。とりあえず帰宅してからこの2冊(定番HaynesとPORTER)を見てみると、配線図は同じ。インパネのバックライトからたどっていくと「check」と称する

ブラックボックスに直行

していることがわかりました。なんのための配線図だっつーの。それから数日、点いたり消えたりを繰り返し、「自然治癒か?」というぬかよろこびと「またかぁ」という落胆を繰り返しながら乗っていましたが、ふと"Tipo! Tipo! Tipo!"を見ると、梅田さんも同じ症状が出て・・・こちらはなんと

インパネASSY交換!

をなさったそうで・・・

しかしながら、「数年前の修理と梅田さん」と「現在の修理と私」とでは事情が違います。数年前だと、まだ程度のいい部品取り車がポツポツとあった頃(梅田さんも3万kmは若いメータを入手されたとか)ですが、現在では部品取りも

「それなりに走っている」

ことが想像に難くなく、ということは中古の部品を取っても同じ症状が出るのは時間の問題ということになります。新品を取る?そんな
程度のいいTipoがもう一台買える

値段が請求されるのはたまりません。走行距離だって(表示は少なくとも)変わっちゃうし。それからしばらく(また!)悩んでいましたが、一念発起。

よし、自分でなおしてしまえ

どうせ電球は12V。直接12Vをくれてやれば点灯するだろう。ってわけでやってみることにしました。
 さて、とにかくバックライト用の電球に12Vを供給してみよう。というわけで、インパネASSYをばらしました。最初はオリジナルのまま修理してみようか、とも思いましたが、心臓部の基板にはぎっしりではないけどICやらなんやらがくっついているし、よくみると上下2層はあるし、インパネASSY中の配線がこの基板に集まっているし・・・ってわけで、いま動作している分にも影響するとやばいので、やっぱり外部からうまく12Vを供給することにしました。
 分解すると、バックライト電球発見。基板にソケットを介してついていました。(時計や燃費系、タコメータなどの表示部はそれぞれ別々の基板になっていましたが、照明その他の配線は結局メインの怪しげな基板に入ってつながっているし、どうもスピードメータのところの基板が一番すかすかで、ここに供給してやるのが一番頭がよさそうでした。)この両極に12Vを・・・とおもいきや、

どちらが+かわからない

このまま適当につなぐと1/2の確率でショート。最悪メータ丸ごとご臨終。
 そういう洒落にならないことを避けようというわけでテストを行ったわけです。まずはスピードメータのバックライトの基板に2本の線を半田付け。つけたらインパネASSYは組んでしまいます。
 次に、クルマにメータをとりつけ、バックライト用の電球を全部抜きます。1個も残してはいけません。で、テスタの片方を(−)にくっつけて先に半田付けした線を2本触って行くわけです。(−)と導通がある方がもちろん(−)側。
 で、ヒューズボックスとヒューズをつないで、電源はシガーライタから取ってとりあえず点灯テスト。これは見事に動作。  

ねらい通り。(笑)  

 でも、心臓にはとっても悪いです。(笑)とりあえず、これでも実用上もなんとかなりますが、これでは以下のような問題があります。

・シガーライタから電源を取っているので、ライタが使えない(ま、使うこと少ないけど)
・クルマから離れるときに、電源を抜き忘れるとバックライトが点きっぱなし
・オリジナルの照明ユニットでは、ライトをつけると減光するが、そんな配慮はしていないので、夜間のバックライトは明るすぎて眩しい。

というわけで、この辺の対策をなんとかしなくてはなりません。  

つづく。(笑)  


本
左:Haynes
FIAT TIPO(petrol) Owners Workshop Manual
ISBN 1-85010-625-8
右:PORTER
TIPO AND TEMPRA Repair Manual.Service Guide
ISBN 1-899238-24-7
 どちらも英語。どちらも英国仕様しか載っておらず、エンジンまわりは全く参考になりませんが、内外装、だいたいの配線を調べるにはあるとないとでは大違い。Tipoオーナはぜひ入手をおすすめします。HaynesはイギリスのHaynes Publishing Groupのサイトでも入手可。(2000年8月現在)または、国内の洋書屋で入手可。PORTERはamazon.comで入手可。(2000年8月現在)
 Haynesは1991年までのモデル、PORTERは1996年までのモデルが載っています。日本仕様DGTは1989年からのモデルですが、エアコンが標準装備だった関係でどちらかというとhaynes以降のモデルが近いようです。PORTERは1996年までのモデルが入っているので、(実質Tipoの歴史全部だ)かなりのところまで網羅できているように思います。Tempraのオーナの方にもおすすめ。