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魅力的な小型車・PUNTO

(1997年02月15日 訂正)

(ご注意)
このページは過去の履歴として設置しており、原則として更新は行いません。
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 FIAT PUNTOは、UNOの後継として1994年に発表されました。UNOの後継ですからってわけではないですけど、エンジンは1.1Lから最大でも1.6Lです。ついこの間に日本で正規輸入がはじまった、VW POLOとは真っ向にぶつかる車です。我が日本にも正規輸入で入ってきました!



・これがFIAT PUNTOです。
 こいつが3ドア版で・


  PUNTO GT

Picture Copyright “The Fiat Page” http://www.mirafiori.com/





 先代、UNOは、日本でこそそれほど売れなかったものの、累計700万台も売れたそうです。その跡継ぎであるこのPUNTOもまた、売れまくる「使命」を与えられてこの世に生まれました・実際、欧州における「小型車指向」にも乗ったのでしょうか。発表と同時に大爆発、1995年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、売れに売れまくっているそうです。こいつの魅力は大きくは2つあって、ひとつにはスタイル、もうひとつは信頼性の大幅な向上があります.


これが5ドア(なかなかかっこいい)・


  PUNTO (5dr.)


Picture Copyright “Fiat.com”

http://www.fiat.com/





 スタイルといえば、先代のUNOに比べてどうでしょう。この「新しい」スタイル。1980年代の実用車のスタイルというのは、VW GOLFを基とする、キャビンを大きく、背を高く、四角く造形してというのを形で表す「機能を具体的に表現する」というものだったと思います。実際にUNOやTipo、そして現行型のCinquechentoあたりまで、FIAT車もそうだったのですが、このPUNTOからはそれまでとは異なり、単に機能を具体化しただけでなく、その上でデザイン的な「遊び」を表現するという、「新しく」見えるスタイルのボディをもって登場したのです。また、こいつのスタイルにはこんなエピソードがあります。こいつのリアランプはリア・ウィンドウのわきに縦長にピラーに埋め込む格好で配置されています。


カブリオレ(かわいいでしょう(*^^*))です。




  PUNTO Cabrio


Picture Copyright “Fiat.com”

http://www.fiat.com/





ところが、開発当初はリア・ウィンドウの下、両側にちょこんと収まるタイプだったそうですが、(カブリオレのように)開発まっただ中にFIATの社長に就任した、パオロ・カンタレッラ氏の鶴の一声で今のような形になったそうです。このエピソード・みなさんどうお感じですか?現場に口を出すでしゃばり社長とか言われそうですね。日本では。(こういう振る舞いが許されたのは、故・本田宗一郎氏だけのような気がします)でも、私はそうは思わないんですね。このスタイルにGOを出したのは、「売れ筋の車を造る能力に満ちた」FIATのスタッフたちのはずです。逆にそういうスタッフたちを唸らせ、デザインを変えさせた氏の能力に敬意をはらいたいと・皆さんはどうお考えですか?

 あと、信頼性ですけど・イタ車のガレージ某の店員さん曰く「お客さん、Tipoまでの(FIAT車の)お客さんにはホントに悪いんだけど、PUNTOは(PUNTO以降は)本当に壊れない」・そうです。嬉しいんやら、悲しいやらTipo乗りの私としてはちょっと複雑な気持ちですけど、「イタ車のお約束はまず故障」というのは徐々に挽回されてきているようです。ちなみに、この「壊れなくなった」という評判はヨーロッパでも同じようで、今まで頻繁な故障が恐くて手が出なかった層にもなかなか人気を得てきているというのが、売れている理由になっているのでしょう。

 正規輸入のPUNTOは、カブリオレと、5ドアモデルの2種類です。共に1.2L、60psのエンジンで、CVT搭載の「セレクタ」です。個人的には、5ドアのMTを入れて欲しいのですが、今のところは難しいところでしょうね・

 しかし・ずいぶんと「飛んだ」格好にも見えますが、彼地、ヨーロッパの街には以外となじんでいるようです。はたして、日本の街には合わないのでしょうかね・私は非常に魅力的な車だと思うのですが・5ドアMTは正規輸入されないかなぁ。(個人的希望)

Tipoご紹介

(1997年03月01日 訂正)

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 私、InagakiはFIAT Tipoという車に乗っております。こいつに乗りはじめてから、
それまで以上にFIATについて興味を持ちました。
 まずは、Tipoのご紹介から。



FIAT Tipo DGT (1.6L model)

うちのTipoです。

横浜某所にて・




Copyright Inagaki,Shiro



 FIAT Tipo は、1988年にまず5ドア版が発表されました。欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、翌1989年に当時のディーラ、サミットモータースによってまずは1.6Lエンジンを搭載したDGTが日本に輸入されました。ところが、当時FIATには、排ガス規制対応でこのサイズの比較的新しいエンジンの手持ちがなかったためにかなり古いものを搭載したらしく、結果としてこの車の評判を落としたようです。また、本国でも発表後のバリエーションの開発が遅れ、期待されていた2L、16ヴァルブのエンジン(ランチア・デルタ・インテグラーレに搭載されていたものからターボを除いたもの)搭載モデルや、日本国内では必要とされるAT版の登場は遅れに遅れ、サミットモータースがなくなったとき、現在のディーラでもあるフィアット・アンド・アルファロメオ・モータース・ジャパン(1997年1月にフィアット・オート・ジャパンに社名変更)に引き継がれるまでに時間がかかったのも拍車をかけ、エンジンの古さによる評判の低下どころか、FIAT車全体が日本のマーケットから忘れかけられるという事態になり、せっかくのATモデル、「GT」やホットハッチ、「SEDICIVALVOLE(セディチヴァルヴォレ・16Vの意)」が登場しても売れ行きは芳しくなく、やがて95年初頭、後継である「ブラーヴァ」、「ブラーヴォ」の登場を待たずして、残念ながらカタログから落ちてしまいました。



FIAT Tipo 3door model


・とうとう日本に入らなかった3ドア版です。実車を一度見てみたいものです。



Copyright “The Fiat-Tipo Pages”





やはり「イタ車=壊れる」というイメージは根強いものがありますし、(実際、とんでもないところが壊れたりするのですが(笑))この評判を打破するためにはやはりしっかりとしたディーラによるサポートがないとダメなのでしょう。また、こいつの4ドアセダン版の「テムプラ」も入りましたが、こいつもめったに見かけないし、本国で93年に発表された3ドア版は「輸入」の「ゆ」の字もありませんでした。

 こいつがどのクラスかというと、輸入車では、VW・ゴルフ、オペル・アストラ、ルノー19、シトロエンZXの、国産車ではちょうどカローラ、サニーなどのクラス(いわゆるCセグメント)になります。4m弱×1.7mの手頃なサイズのボディはIDEAによるデザインも秀逸です。ちなみに、ヨーロッパではこれらのライバルと対等に渡り合い、結構な数が売れたようですが・




FIAT Tipo 2.0 i.e. “SEDICIVALVOLE”

・これが”SEDICIVALVOLE”、2Lの16V版ですね。



Copyright “the FIAT Image Gallery.”




 ちなみに私のDGTはディーラがフィアット・アンド・アルファロメオ・モータース・ジャパンに変わってからしばらく、1992年まで輸入されたようです。カタログには1993年まであったようです。ちなみに、私のは1992年型です。7月に輸入されて11月に売られたもののようです。しかし、輸入されてから4~5カ月も在庫されていたとは(笑)