投稿者「inagaki」のアーカイブ

自動車の暖気方法

(2003年09月14日 修正)

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 寒い季節です。自動車好きの皆さん、愛車の暖気ってどうやっていますか?今時の車好きには常識かもしれませんが・・・





こいつはFIATのいわゆる"Super Fire"エンジンの2.0L、5気筒バージョンです。このページの画像はこの手で攻めてみましょうか。

FIAT "Super Fire" 2.0L 20V

Picture Copyright "Fiat.com" "http://www.fiat.com/





 冬場に限らないんですけど、暖気運転をしよう・ということで、エンジンをかけたらアイドリングのまま水温計の針が動くまで・なんてことは常識のようですね。でも、これって正しいんでしょうか。ちょっと検証してみようかと思います。

 暖気運転というのは、「暖まっている状態が効率的な部品を暖めるため」にするものですよね。さて、水温計の針が・という方法ってのは適切な方法でしょうか。
 自動車の構成部品で暖かい状態が効率的なものって、やはりエンジンとミッション、ディファレンシャルの3つでしょう。大ざっぱに言って。つまり、暖気運転ってこの3つを暖めるためだといえるでしょう。先の水温計・(くどいなぁ)方式には2つの間違いがあると思います。

・ひとつめ・
 この方式で暖まるのはエンジンの冷却水とエンジンオイルだけ。ミッションやディファレンシャルは暖めないてがんがん飛ばして車は傷まない?いや、当然痛みます。

・ふたつめ・
 アイドリング中というのは混合気を濃くしているわけで、通常走っている状態の混合気に合わせてある触媒では排ガスの浄化能力が落ちて、有害なガスをばらまく結果になります。排ガス規制前の車であっても、アイドリング中はより有害なガスをばらまいていることになるわけです。

 つまり、時間ばっかりかかってあんまり意味がない、と私は思うんですね。



Super Fireの1.8L版ですね。FIAT barchettaや本国仕様のCoupe FIATに搭載されてますよね。Brava/Bravoにも搭載されてましたっけ。
ちなみに、2003年9月に入手したPunto HGTのエンジンもこれ。この記事書いたときにはまさかこのエンジンを使ったクルマに乗ることになるとは思っていませんでしたが(笑・Sep.2003追記)

FIAT "Super Fire" 1.8L 16V

Picture Copyright "Fiat.com" "http://www.fiat.com/



 それでは、どういう「暖気」が車に優しいんでしょう。私は次のような段取りで「暖気」しています。

  1. エンジンをかける。キャブの車の場合はここで回転が安定するまで待つ(それでも数秒~数十秒)
  2. おもむろに走り出す。ただし、ギアチェンジがスムーズになるまでは出来るだけ負荷をかけないように、出来るだけゆっくりと走る。急発進やスロットルべた踏みは厳禁。水温計はあまり気にしない。
  3. ギアチェンジがスムーズになったら暖気完了。

 エンジンを最も消耗させるのは、「エンジンをかける行為」つまり「ドライスタート」です。エンジンが動いてしまえば、オイルはエンジン内を圧送され、現在のマルチグレードオイルを使用している限り、一般的にオイルが冷え切っていてもオイルの性能通りの潤滑は行われます。だって、よほど好きな方以外は下が10Wとか15Wなんてオイルを使ってますよね。疑問に思う方はもう一度オイルの規格を調べてみてください。SAEの規格ではそれらは相当低い温度から潤滑ができるようになっているはずです。したがって、エンジン自体は冷え切っていてもそのまま回しても少なくとも潤滑に関しては問題がない訳です。確かに、エンジンは暖かい状態で性能が発揮できるように作ってありますが、それをカバーするためにゆっくりと走る・と。
 また、ディファレンシャルやミッションには、それ自体に熱源がありません。(ミニみたいにミッションオイルとエンジンオイルが一緒のやつは例外でしょうけど)したがって、動かしてやらなければ(つまり、走ってやらなければ)暖まらないのです。エンジンをかけてすぐに走り出しても、エンジンが先に暖まり、ミッションはその次です。(当然、ディファレンシャルもエンジンの後です)経験的に。





 Super Fireの2.0L、5気筒のターボ版です。しかし、Volvo850といい、こいつといい、5気筒のエンジンを横置きFFにレイアウトするなんて・ちょっと前には考えられなかったんですけどねぇ


FIAT "Super Fire" 2.0L 20V turbo

Picture Copyright "Fiat.com" "http://www.fiat.com/





 結局のところ、車にも、ひいては環境にもこの方法の方がやさしいと思うんですが。どうしてもこの方法が嫌って方には、フェラーリのFormula1カーのウォーミングアップ法をご紹介しましょう。方法は簡単。ファンヒータを使って(ジェットヒータなどですね)ラジエータとオイルクーラを1~2時間暖めてやるのです。(気温によっても当然時間が異なるそうですが)まぁ、この方法が一番車には優しいでしょうけどねぇ。(笑)

Tipo vol.2 私がTipoを選んだわけ・


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  Tipoってどんな車かということは、「うちのTipoご紹介」のページでご紹介しましたが、ここでは私がなんでこいつを買ったのか・・・について書き連ねたいとおもいます。



  私がTipoを知ったのは、日本に輸入されてすぐ。1989年のことでした。当時私はいっぱしの輸入車かぶれになっておりまして、FIATはもちろん、VW GOLFはいいなぁとか、いやルノーは、シトロエンは、アルファもアウディもいいなぁと・ようするにどこの国のどのメーカのどの車種がいい、というものでもなく、まぁこれらのメーカの車は日本車がもっていない雰囲気があることくらいしか知りませんでした。(金がなくて買えなかったのと、維持できないだろうと思っていたのが真相ですけど)ですから、Tipoを知ってから実際に買うまではGOLFクラスの5ドアハッチバックで、欧州のCar of the yearを取った車という程度の知識と、なかなかいいスタイルでちょっとレアな車だなぁ、というイメージしか持っていませんでした。


・これがうちのTipoです。

 場所は成田空港の駐車場です。

 My “Tipo DGT (’92)”

 Picture Copyright Inagaki,Shiro




 ところが私にもチャンスが訪れたんです。Tipoの前に乗っていた某国産車(こいつは知人から安く買って、車内も広くて結構重宝したんですが・・・でも、乗ってておもしろくなかった)を買い換えることにしたとき、意を決してイタ車、フランス車を探すことにしたのです。(というのは、ドイツ勢は比較的高価だったのと、GOLFは知人が乗っていたのでパス・とすると選択肢がないのと、街中でわりとポピュラーなのでおもしろくないだろう、ということで探しませんでした)ただ、乗って楽しい車・といっても、まるっきり趣味だけの車を買う程の金もなければ、飼う甲斐性もありませんから、一応こんな条件をつけて探すことにしたのです。

1)乗って楽しいこと
 せっかく趣味で自動車を買うことにしたのですから、乗ってて楽しい気分になれるってのは重要ですよね。

2)室内が充分に広くて4人ないし5人しっかり乗れて、荷物もしっかり積めること。
でも、下駄や荷車の役目をしてくれないと・この機能がしっかりしていなければ、はっきり言って「オブジェ」になってしまいます。少なくとも今の私には「オブジェ」に維持費を払う甲斐性はありません。

3)私の頭が天井に着かないこと(最重要・笑)
 実は、わたしは180cm少々の身長があるため座高もそれなりにありまして、正直、国産車のほとんどは好みのポジションを取ったとき頭が着きます。シートを寝かせて乗るのが嫌いなので、こいつがクリアされていないとだめですねぇ。(仲間内で私が「座高」で車を選んだと言われるゆえんです)

3)MTであること
 ATのウィークポイントは、減速時に好みの加減の減速がやりにくい(シフトダウンが事実上自由にできない・ロックアップがあってもダメ)ことと、加速時にすでに設定されたシフトアップパターンに合わせてアクセルワークを工夫しないとスムーズに走れない(思い通りに加速できない)・・・要は、私には合わないんですね。こういうの。その点MTだとかなり自由です。幸い、クラッチの操作はあまり苦にならないタチなので・

4)生活を圧迫しない程度に経済的に維持できること
 ビンボーなのが第一ですけど、いつも修理に出ていて乗りたいときに乗れないなんて、精神衛生的にもよろしくありません。もちろん、買える程度に安くないとダメです。

 


・んで、こいつは後ろ姿ですね。

 場所は東関道・酒々井PA。

My “Tipo DGT (’92)” rear view

 Picture Copyright Inagaki,Shiro








 こんな感じで、(予算から中古で)探したんです。で、候補になったのは、

・シトロエン・AX、BX、ZX
・ルノー5
・プジョー405、205、309
・ボルボ480ターボ(!)
・FIAT Uno、Tipo

 ってところでしょうか。AXはちょっと趣味が合わないし、ZXはまだ高価で、MTがない、というわけでボツ。480ターボ(こんなもん探すなって?・笑)は探したけど安くていいタマがなくてボツ。(まぁ、これに乗っていたら今のTipoと別の意味でおもしろかったかもしれませんが)405はMT仕様が高価なグレードしかなくてボツ。309とUnoは知り合いが乗っていたので避けたかったこともあって、Tipoを探したんです。でも、なかなかタマがなくて(あたりまえだ)いったんボツにした奴を捜してみたり、はてはルノー9なんぞ(これも思いっきりレアですけど)にでも走ってみようかと思ったりしていたところ、今乗っているTipo DGT(16Vもよかったんですけど、値段が高くて手がでなかったんです)を見つけたんですね。
 もう、衝動買いもいいところでした。車屋に足を運んだら、たまたま店頭にあるではないですか。一応、試乗はしましたけど、もう舞い上がってましたね。程度を見極めなくては・・・とは思いつつ、「こいつを買おう」と決めていました。
 さて、買ったはいいけど、結果はどうだったか・これがまたいいんですねぇ。どのくらいかというと、私がこんなにFIAT贔屓になってしまって、こんなページを持つようになったのはTipoのおかげです・という説明では不十分でしょうか?
 ま、ネガがない訳じゃないです。結構(懐が)痛い壊れ方も(車にとっては大した壊れかたではなかったという話もあるが)しました。これについてはまたの機会にでも。

Audi Quattroも好きだったりして・・・


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 最近はすっかりFIATをはじめとするイタリア車に傾倒している私ですが、実はアウディクァトロが好きだったりします。動機はWRCでした。
 ちょっと思い出を記してみたいと思います・・



* これがAudi Quattro S1・アウディのGr.Bカーの最終進化型ですね。

Audi Quattro S1 front view

Picture Copyright ” Akira’s Home Page” http://www.asahi-net.or.jp/~fb4a-tkt





 私が自動車雑誌なるものを初めて手にしたのは、たしか中学生の頃と記憶しております。
 今でもそうでしょうが、中学生ごときが手にしやすい雑誌(カートップ誌とかベストカー誌でした・安いですからね)というのは、当然、国産車中心でしたから、最初はリトラクタブルライトのセリカXXなんぞが好きでしたね。ちょっとしたマイナーチェンジやモデルチェンジに一喜一憂していました。
 今から考えると、ちょっと貧しい好みだったなぁとも思いますが(だって、実際には、その車自体が好きだったというより、その車のスペックや、ちょっとしたディテール・サイドステップとかリアスポイラとかのアクセサリを追っかけていただけですから)でも、もう、夢中だったわけですね。これが。そこに、ひとつの事件がおこりました。カートップ誌上だったかと思います。(ベストカー誌かもしれませんが)WCR(WRCに統一される前の呼称のひとつですね・World Championship of Rally)で、初めてチャンピオンになった4輪駆動車、アウディ・クァトロ(・余談ですが、クワトロと書くのは誤記だと思います!Quattroのどこに「ワ」なんて音があるのでしょう!)の勇姿でした。それからは、もうアウディ贔屓。


* 後ろ姿です。



Audi Quattro S1 rear view


Picture Copyright ” Akira’s Home Page” http://www.asahi-net.or.jp/~fb4a-tkt





雑誌にWCRの結果が掲載され、037ラリーなどをけちらして優勝したなどという記事でもあれば、ひとり大喜び。市販のビッグ・クァトロ、「超」空力ボディの100、200、あと80、90なんかも、街で見かけるとドキドキしたものです。このころ、少なくとも私の周り(同年代)にはアウディがラリーで活躍しているということを知っている人はいませんでした。私のちょっと酔狂な自動車趣味はこの辺からはじまったのかもしれません。



* こいつがミッドシップ+4輪駆動というレイアウトを引っ提げて登場してきました。もう、生産車の面影はスタイルだけ。中身はもう完全に別物です。現在のカテゴリでいうとITCのラリー版という感じですかね・

Peugeot 205 turbo16

Picture Copyright ” Akira’s Home Page” http://www.asahi-net.or.jp/~fb4a-tkt





 その後、スポルト・クァトロの活躍を期待している間にプジョー205ターボ16がデビューし、クァトロはついに勝てなくなってきました。しかし、その後S1にまで進化し、重い、遅いといわれながらも力走を続けたのです。やがて、ランチアの秘密兵器、038・デルタS4が登場し、クァトロは完全に過去のものになってしまいました。そう、037がクァトロのために過去のものになっていったように・そうしているうちにベッテガやヘンリ・トイヴォネンの事故死により、1986シーズンをもってGr.Bの時代が終わっていきました。外誌に伝えられたという、アウディのGr.S(ラリー版”シルエット・フォーミュラ”になるはずだったカテゴリ。Gr.Bでの事故の多発により、Gr.Bの消滅と共にご破算に・個人的には非常に楽しみだったんですが)カーはついに日の目を見ないまま、今に続くGr.Aの時代がやってくるのです。



* プジョーが205turbo16を出してきて、AudiはS1を出してきました。こいつには、絶句しました。初めて見たときには。で、その後、ランチァはこのS4を出してくるわけです。ミッドシップ+4輪駆動(縦置き!)しかもエンジンはターボチャージャとヴォルメトリコ(スーパーチャージャ)が両方ついていました。形から、名前にもなっているデルタの面影は・ないことはないかもしれないけど・別物ってことがよく分かる格好だと思います。

LANCIA DELTA S4

Picture Copyright ” Akira’s Home Page”
http://www.asahi-net.or.jp/~fb4a-tkt





 この間、私はなぜか205ターボ16、デルタS4、RS200、メトロ6R4などの新型車にはなぜか目もくれず、クァトロS1が消えていくまで、静かにエールを送り続けたのでした。
 しかし、何で私がクァトロに惚れたかを考えてみると・多分、わかりやすかったからだったのでしょうね。一番凝った造りの、いかにも通好みそうなところが。登場初期にオンロード4輪駆動車は未来の先取りをしているような言われ方をしていましたし、自分で車に乗る歳にはまだまだ早かったこともあって、メカ的な側面から興味を持ったのかもしれません。

 でも、こんな思い出があるからか、今もアウディは悪しからず思っているメーカのひとつなんですねぇ。これが。

FIAT 850 Spider


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 非常にありがたいことに、このページの読者の方に寄稿をいただきました。
静岡にお住まいの124 Spider乗り、(実は他のクルマに乗り換えていますが、本人の希望によりこのままにしておきます・Inagaki注)
沼倉さんの寄稿です。


★貴殿のページにて、自動車についての偏愛的なエピソードを募っておられるとの由、我が身にもいささかの、忘れ難く、鮮烈な思い出があります。お読み飛ばしいただければ。









Copyright “Lisa Carr’s Small Car Home Page”



 これが850 Spiderです。こいつは、ベルトーネデザインのボディ、817cc(後に907ccに)のエンジンを持って1967年に登場しました。大きさは、ちょうどホンダS800位でしょうか。先に登場した、FIAT Barchettaのデザインソースになったことでも知られています。
 寄稿していただいて嬉しい限りです。それでは、どうぞ。

 私は、伊豆半島の伊東という、小さな港町に育ちました。30年くらい前の伊東というと、そう、戦前の芦屋のような、また、いまのように騒々しくなる前の葉山のような感じのところをお考えください。なにせ田舎ですから、時の経つのもゆるゆるとして、浜の漁村に隣接して、松林と、海水浴場と、なにかいわくありげな、えらい人の別邸や、こわいような重厚なつくりの旅館が散在していて、洋館を英語塾にしている奥さんとか、道楽で保育園なんかをやっている旦那様や、冬になると避寒?に、港を訪れるイルカなんかが、まだ、いた頃の話です。

 そのころ、私は、ランドセル背負った小学生でした。とある日、私の通う小学校の通学路に、いつしか、見慣れない、小さくて、それでいてとてつもなく衝撃的なスタイルのスポーツカーが停まるようになったのです。車高が小学生の私の肩くらいしかなくて、(小学生ですから、そのころ一般的なコロナやブルーバードは、見上げるくらいの車高がありました。見おろすぐらい低いクルマは初めて見たのです)クリーム色のそのクルマ。愛嬌たっぷりの目鼻立ちのくせに、テールはすっぱりと絶ち切ったようなイナセな後ろ姿に、熱気抜きのルーバーが切られていて、赤いエンブレムが。

 ”Fiat 850 Spider”
 ”フィア・850・スピディゥル??”
 アルファベ(注・フランス語)は、叔母に教わっていたので、なんとなく読めました。後で思うと、フランス語じゃなかったんですが。

 さらに驚いたことに、目を丸くして見回す私に、その車に乗込むべく近づいてきたオーナーは、20代なかばと見える、訳あり風の女性だったのです。
 なにか、投げつけるような鋭い微笑を私に向けて、するりとそのクルマに乗込み、思ったよりずっと可愛らしい音のエンジンを吹かして、消えて行きました。
 でも、それからも、狭い町ですから、ときおり天気のよい、涼しい日には幌を開け放って、サングラスをかけ、黒いノースリーブのシャツかなんかで、町を流す姿をよく目にしました。これはショックでした。トヨタスポーツ800とか、そんなスポーツカーは知ってましたけど、それって、ホントに、体育会系のクルマって感じがしてましたから。今で言うと、AE86のような。”スポーツ”とつくものは、私の嫌いな、汗くさい、大声で叫ぶ、根性や気合の産物のような気がして、正直疎ましくさえ思っていたのです。
 それとは違う”ヨーロッパのスポーティー”が子供の私を当惑させたのです。







Copyright “Lisa Carr’s Small Car Home Page”



 さて、そのFiat 850 Spiderは、ある日から、現れたときのように突然に、いなくなりました。”どうしたんだろうなぁ”と思っていたのもつかの間、子供のことですから、好奇心を引くものは限りがありません。ほどなく忘れてしまい、そのことを思い出したのは20年近くもたって、自分がクルマを買換えようと思いつき、雑誌やカタログを眺めていたときでした。
 一度思い出してしまえば、それはもう、ありありと目に浮びます。帰郷した折に、もの知りの近所のおじいさんに聞くと、オーナーは、どこかのおえらいさんの愛人かなにかで、関係がうまくいかなくなったのか、ふいと町からいなくなったとのことです。私が中年にさしかかった今でも忘れられません。あの、気の強そうなオンナは、きっと、町から出ていった日も、やっぱり幌をあけ放って、たとえやせ我慢でも颯爽と走り去ったんでしょうね。夕暮の海岸道路を飛ばして、どこかほかの町へゆく彼女のサングラスの下から、なにか光るものがあっても、それはきっと風と一緒に後ろへ飛んでいったのでしょう。あれこれ思い悩むのは、あのクルマに乗るオンナには似合わない。

魅力的な小型車・PUNTO

(1997年02月15日 訂正)

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 FIAT PUNTOは、UNOの後継として1994年に発表されました。UNOの後継ですからってわけではないですけど、エンジンは1.1Lから最大でも1.6Lです。ついこの間に日本で正規輸入がはじまった、VW POLOとは真っ向にぶつかる車です。我が日本にも正規輸入で入ってきました!



・これがFIAT PUNTOです。
 こいつが3ドア版で・


  PUNTO GT

Picture Copyright “The Fiat Page” http://www.mirafiori.com/





 先代、UNOは、日本でこそそれほど売れなかったものの、累計700万台も売れたそうです。その跡継ぎであるこのPUNTOもまた、売れまくる「使命」を与えられてこの世に生まれました・実際、欧州における「小型車指向」にも乗ったのでしょうか。発表と同時に大爆発、1995年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、売れに売れまくっているそうです。こいつの魅力は大きくは2つあって、ひとつにはスタイル、もうひとつは信頼性の大幅な向上があります.


これが5ドア(なかなかかっこいい)・


  PUNTO (5dr.)


Picture Copyright “Fiat.com”

http://www.fiat.com/





 スタイルといえば、先代のUNOに比べてどうでしょう。この「新しい」スタイル。1980年代の実用車のスタイルというのは、VW GOLFを基とする、キャビンを大きく、背を高く、四角く造形してというのを形で表す「機能を具体的に表現する」というものだったと思います。実際にUNOやTipo、そして現行型のCinquechentoあたりまで、FIAT車もそうだったのですが、このPUNTOからはそれまでとは異なり、単に機能を具体化しただけでなく、その上でデザイン的な「遊び」を表現するという、「新しく」見えるスタイルのボディをもって登場したのです。また、こいつのスタイルにはこんなエピソードがあります。こいつのリアランプはリア・ウィンドウのわきに縦長にピラーに埋め込む格好で配置されています。


カブリオレ(かわいいでしょう(*^^*))です。




  PUNTO Cabrio


Picture Copyright “Fiat.com”

http://www.fiat.com/





ところが、開発当初はリア・ウィンドウの下、両側にちょこんと収まるタイプだったそうですが、(カブリオレのように)開発まっただ中にFIATの社長に就任した、パオロ・カンタレッラ氏の鶴の一声で今のような形になったそうです。このエピソード・みなさんどうお感じですか?現場に口を出すでしゃばり社長とか言われそうですね。日本では。(こういう振る舞いが許されたのは、故・本田宗一郎氏だけのような気がします)でも、私はそうは思わないんですね。このスタイルにGOを出したのは、「売れ筋の車を造る能力に満ちた」FIATのスタッフたちのはずです。逆にそういうスタッフたちを唸らせ、デザインを変えさせた氏の能力に敬意をはらいたいと・皆さんはどうお考えですか?

 あと、信頼性ですけど・イタ車のガレージ某の店員さん曰く「お客さん、Tipoまでの(FIAT車の)お客さんにはホントに悪いんだけど、PUNTOは(PUNTO以降は)本当に壊れない」・そうです。嬉しいんやら、悲しいやらTipo乗りの私としてはちょっと複雑な気持ちですけど、「イタ車のお約束はまず故障」というのは徐々に挽回されてきているようです。ちなみに、この「壊れなくなった」という評判はヨーロッパでも同じようで、今まで頻繁な故障が恐くて手が出なかった層にもなかなか人気を得てきているというのが、売れている理由になっているのでしょう。

 正規輸入のPUNTOは、カブリオレと、5ドアモデルの2種類です。共に1.2L、60psのエンジンで、CVT搭載の「セレクタ」です。個人的には、5ドアのMTを入れて欲しいのですが、今のところは難しいところでしょうね・

 しかし・ずいぶんと「飛んだ」格好にも見えますが、彼地、ヨーロッパの街には以外となじんでいるようです。はたして、日本の街には合わないのでしょうかね・私は非常に魅力的な車だと思うのですが・5ドアMTは正規輸入されないかなぁ。(個人的希望)