福島県米 放射性物質の全袋検査だそうで

ニュースになっておりますが、福島県で、2012年度産米について放射性物質の全袋検査が始まったとのことです。

毎日の記事だと、測定下限値は11Bq(←Bq/kgとは書いていない)と書いてある。福島民報の記事は25Bq/kgと書いてあるわけです。前者は二本松市の検査場だそうで、後者はふくしまの恵み安全対策協議会にでも取材したのでしょうかね。

福島民報の記事を見ると、検査の開始は8/25から、二本松市で、ということですので毎日の記事とはリンクしているんでしょうけど、あいかわらず報 道が当てにならんというか、農業関係者だか県関係者だかの仕組み作りが適当というか、測定下限値がずいぶん違いませんか?(まぁ、いまどきの新聞の記事で すからね。まともに取材も理解もせずに報道向けリリースをそのまま記事にしているんじゃないでしょうか。単位の扱いすら適当なんですから。)

25Bq/kgだってたいした量だと思うのですが、これより低い値だとND(検出せず)として出荷するんですと。これで何を安心しろというのでしょうか。

コメ全袋に割り当てる識別番号をインターネットで検索すると、放射性セシウム濃度の測定結果が1袋(玄米30キロ)ごとに確認できるのだそうです。各地の市民測定所から出てくるであろう結果と照合してみたいものです。

12年度産米:放射性物質の全袋検査始まる 福島県で
http://mainichi.jp/select/news/20120825k0000e040205000c.html

<引用ここから>
毎日新聞 2012年08月25日 11時30分(最終更新 08月25日 12時29分)

福島県による12年度同県産米の全袋検査が25日、同県二本松市の検査場で始まった。政府が作付けを禁止している地域以外で収穫される全量約36万トンの放射性物質を調べ、食品基準値(1キロ当たり100ベクレル)以下の米だけ出荷が許可される。

昨年は、サンプル検査を行っていたが、県の安全宣言後に暫定規制値(同500ベクレル)超の米が見つかった。このため、県はベルトコンベヤー式検査機を約190台配備し全袋検査することを決めた。

この日は、23日に同市内で収穫された早場米「五百川」420キロが14袋(1袋30キロ)に詰められて検査された。結果は、全袋 が測定下限値(11ベクレル)未満だった。検査を受けた安斎孝行さん(58)は「不検出で安心しました。福島米が消費者に受け入れてもらえることを願って います」と語った。

同県では、主力のコシヒカリが収穫される10月上旬ごろが出荷のピーク。開始式に出席した佐藤雄平知事は「全袋検査で安心して消費者に米を届けることができる」とあいさつした。【深津誠】

<引用ここまで>

以下は福島民報の記事ソース。8/23付け。

県産米HPで安全確認 玄米全袋1ベクレルで公表: 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/201208233224

<引用ここから>
本県産米の風評被害払拭(ふっしょく)に向け消費者に安全性をアピールする手法を検討していた県は22日までに、コメ全袋に割り当てる識別番号をインター ネットで検索すると、放射性セシウム濃度の測定結果が1袋(玄米30キロ)ごとに確認できるシステムの導入を決めた。セシウム濃度を1ベクレル単位で把握 できるのが特徴で、25日から開始予定の早場米検査に合わせてスタートさせる。白米を購入する消費者向けには、検査済みを知らせるシールを貼り安全性を強 調する。

■白米には検査済みシール
県が導入する安全性確認のシステムは、玄米を出荷する農家が16桁の番号が割り振られたバーコードを1袋ごとに貼り付け、検査時にセシウム濃度の測定結果のデータがコードに入力される。
玄米を扱う流通・小売業者は、バーコードに記載された16桁の番号を県やJAなどでつくる「ふくしまの恵み安全対策協議会」のホームページ(HP)で検索 すれば、セシウム濃度を1ベクレル単位で確認できる。検出下限値(1キロ当たり25ベクレル)を下回った袋は「下限値未満」と表示。検査から2~3日で HPでの確認が可能で、生産された市町村や検査日も併記する。
袋にはバーコードの他、携帯電話などからアクセスするQRコードも貼り付け、インターネットと同様にセシウム濃度を把握できるようにする。
県は平成24年産米について、全量全袋を対象に検査する。市町村やJAなどでつくる地域単位の協議会が実施するが、安全性をどう発信するかが課題となっていた。1袋ごとの詳細な結果を公表することで、全国の関係業者、消費者への信頼獲得を目指す。
県水田畑作課は「検査結果を知りたい業者や消費者の声に応えたい。システムを積極的に活用してもらい、県産米の安全性を訴えていく」としている。

■全袋検査 25日、二本松から開始
全袋検査は25日に二本松市で始まる見通し。23日に収穫予定の早場米「五百川」を検査する。
県は今年の収穫量は昨年を上回る約36万トンと見込んでおり、約1200万袋となる。10月上旬にはコシヒカリなど主力品種の収穫が本格化する。

■安全対策協のアドレス印刷へ
消費者に検査済みのコメの安全性を訴えるシールについて、県は精米業者らに袋への貼り付けを依頼する。シールには放射性物質検査結果を公表している安全対策協議会のHPアドレスも印刷する方針。

( 2012/08/23 08:59 カテゴリー:主要 )
<引用ここまで>

郡山市のWebを見ると、こんなことが。測定下限10Bq以下・・・(ここでも単位がいい加減で腹がたつのですが)全袋検査でNDになったものも、 給食に使うとなって全袋検査をもう一度するのでしょうかね。そうすると多分たくさん出るぞ>県産米からのセシウム。現時点ではNDが並んでいますが・・・

学校給食に関する放射性物質の検査結果について: 福島県郡山市
http://www.city.koriyama.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=25860

<引用ここから>
1 学校給食に使用する平成23年産米(あさか舞)の放射性物質検査結果について
(1)JA郡山市の玄米検査(全袋検査)

測定場所:JA郡山市喜久田資材センター 2階自主検査室

測定器:ベルトールドジャパン株式会社製ガンマ線スペクトロメーター(ドイツ製)

検出限界値:10ベクレル以下

<後略・引用ここまで>