月別アーカイブ: 2011年7月

1mSv/年の閾値と運用

横浜市の回答からあった、「文部科学省が出した考え方」ってやつは、やはりおかしいです。おそらくこれのことなんでしょうが。

5月27日「当面の考え方」における「学校において『年間1 ミリシーベルト以下』を目指す」ことについて
http://eq.wide.ad.jp/files/110720release1.pdf

この文章ですが、読めば読むほどただの責任逃れをしているようで、気分が悪いです。

5月には、一般人が1mSv/年超えで東京電力が厳重注意処分されています。
「放射線業務従事者」ではないとはいえ、放射線を取り扱うプラントの従業員が1mSv/年超でまずい、とされているわけです。
判例では、5mSv/年で白血病を発病した「放射線業務従事者」が労災と認定されています。
放射線を、放射性物質を取り扱うための知識を持っている立場の人たちが(といってもそういう人々が閾値以下とはいったって浴びていいというものではないのですが)一般公衆よりも閾値が低いというのは逆じゃないですか。

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回答が来た! [公開質問] 認可保育所の園庭における放射線量測定について疑問

6/21に掲載した、以下の記事の内容にある質問について、横浜市から回答が来ました!

[公開質問] 認可保育所の園庭における放射線量測定について疑問
http://corsalibera.sytes.net/nicky.cgi?DT=20110621A#20110621A

サンプリングの方法や方針が少しでも明確になることや、根拠(データ)を元に安全と判断する、という内容が書かれており、回答自体は、真摯なものと感じました。

6月1日の市長定例記者会見の発表資料に「福島第一原子力発電所事故に伴う放射線物質の影響に対する不安をお持ちの方もいますので、こうした不安を払拭するため、地表近くの大気(空間線量)及び給食材料などについても、放射線量を測定し、公表します。」という表現とは(たとえやっている内容が同じでも)アプローチは間逆なんですね。
定例記者会見の資料は端折りすぎなのか、それとも現場に近いところではやはり(根拠)データをもって安全かどうか判断する必要があるだろうと思っているのか、そのどちらでもないのか。

私としては、現場の判断や考え方を出来るだけ含めた回答をいただいたものと思いたいです。

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いったいどっちなの

原子力発電所を止めると電気代が上がるぞ、という計算をしたとの報道がありました。
詳細は以下の報道を見ていただくとして、原発撤退で家庭の電気代が2000円くらい増えるぞ、という話です。
日本の電気代は世界でもとても高額な部類に入ります。さらに、日本の原子力発電は、かかるコストの収支がとてもあいまいと言われています。
細かい計算はともかく、国策でなければとても進められないような事業であることは間違いなく、原子力発電の電気は安いなんてのはにわかに信じられないと思っている私から見ると、ただの脅しとしか見えません。

と思っていたら、反対に原子力発電から撤退しても経済影響なんかないという分析もあります。どったいなんだ。一体。

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